昼休みの1冊

2011年


「21面相の暗号」
年の最後でヒット作にあえた。
暗号を解くのが早すぎる気はするけど、スピード感があり、
2つの話をからませるとこや、実際に起こった「グリコ森永事件」を
ベースにしてて、かなり短い時間で読んでしもた。トータル的にいうと
今年1番の作品かも。



「ピース」
登場人物の関係や素性があいまいなまま
終わってしまってイマイチすっきりしない。
殺人の動機としてはあんまりないパターンだったので
その点h良かったかも。帯にあったほどどんでん返し
というわけでもなかったしラストのくだりはいるのかな〜と。


「有頂天家族」
下鴨付近がよく出てくると聞いていたので読んでみた。
昭和の匂いがするファンタジーみたいなもんやけど
おもしろいというほどではないかも。かなり細かい
場所が出てくるのでそこは地元民としては楽しめるかも。

2011年12月


「万能鑑定士Qの事件簿XII」
帯には「大団円」とあったけど大団円というほどでは。
ちょっと突拍子のないストーリーでめずらしく不要な
シーンもあった。いまいちかな。これでシリーズ終わりかと
思いきやタイトルが若干変わって続くみたい。
「千里眼」シリーズはどうなった〜



「モダンタイムス」
伊坂幸太郎の本で読んだのは2冊目。
映画のゴールデンスランバーがおもしろかったので
読んでみたけど、これがまったくおもしろくない。
SFでもなく結局話の原因とかもわからなく
なんとなく話が続いてなんとなく終わった。



2011年11月


「悪夢のクローゼット」
木下半太の悪夢シリーズ
ほぼ一つの部屋の中だけで話がすすむのは
おもしろい。ただ最後はそれほどどんでん返しも
なく、もう少しひねりを加えてほしかった。



「県立コガネムシ高校野球部」
若くして成功した女性社長がプロ野球チームの
買収をじゃまされた腹いせ(?)に田舎の高校野球部で
甲子園をめざす。クラブをビジネスに置き換えておもしろく
したててる。ラストは予想通りやったのでもうちょっと
ひねったらもっとよかったかも。


「不祥事」
メガバンクの中で驚異的は事務能力を持つ
女性社員とその上司が銀行内部の問題を
解決していく。けっこう生々しいところもあって
まあまあ楽しめた。


2011年10月


「学校のセンセイ」
めんどくさがりの若手教師がめんどくさいと
思いながらも面倒にまきこまれる、
という内容やけど特別なことをするでもなく
小説をしてはイマイチなかと。
でも日常はこんなもんなのでは。



「万能鑑定士Qの事件簿XI」
今回は京都が舞台。それにしても場所の描写が
すごく細かい。松岡圭祐て京都出身なのかと思うほど。
京都の神社仏閣をちょっと皮肉った感じでおもしろい。
真相の解明という点では中途半端なのもあって
いまいちやった。


「ハッピー・リタイアメント」
はじめて浅田次郎の小説を読んだ。
中にでてくる言葉がなぜか古めかしい。
天下りという立場に納得できず、意外にも
仕事をなしとげてこれでハッピーかと思いきや
かるいどんでん返し。



2011年9月



「被害者は誰?」
予想にしてなかった短編集やった。
短編がすべて悪いというわけではないけど、
推理物としてはうすっぺらい感じ。
軽く読むにはいいかもしれんけど物足りない。



「セイギのチカラ」
しょぼい超能力をもったメンバーが力を
あわせるという話で、「曲がれスプーン」
にシチュエーションは似てる。
ちょっと簡単に能力が上がったり、悪徳刑事が
ラスト急にいい人になったりでもうちょっとと
いう感じ。



「ボクら星屑のダンス」
横溝正史ミステリ大賞の最終選考に残ったらしいが
その時の選評がけっこう厳しく、手を加えて発刊したと
いうことで、けっこうおもしろかった。
SF+誘拐+ヒューマンドラマと盛りだくさんでも
それぞれがしっかりしてて満足。



「会社、売ります!」
で、その続編がこれ。上下巻にしたらよかったんじゃないか?
こっちも多少の動きはあるものの、結果として何か大きな
成果をださないまま終わった。
「D列車でいこう」からするとかなり面白みはおちる。


2011年8月


「幸福な会社」
「D列車でいこう」と同じ作者なので買ってみた。
大手製鉄会社を外から立て直すという設定で、
出だしはなかなか面白いけど結果として何もしないまま
終わって次の本へということで、続編があるのを
知らないとかなり不完全燃焼になる。



「ファイヤーフライ」
「ミッドナイトイーグル」の作者の本やったんで
おもしろそうで買ってみた。
途中で大体の結末が予想できたけど、それでも
登場人物がそれぞれ個性があって「ミッドナイトイーグル」
ほどではないにしろおもしろかった。



「ジョーカーゲーム」
第2次世界大戦前の日本でのスパイ活動の話。
養成中の話やその後の話などいくつかにわかれてる。
当時のタブーを気にしない行動や言動などでまわりの
人間とのギャップとかがおもしろい。
思ってたより楽しめた。



「万能鑑定士Qの事件簿X」
莉子がどのようにして知識をうまく使い始めたか
という設定やったけどそこはけっこうさらっとコツを
つかんでしもた。前の事件とからめてるところは
おもしろかった。最後に今までの登場人物が多々
出てきたから最終巻かと思いきやまだ続く。



2011年7月


「霧のソレア」
旅客機ものはどうしても専門用語が多くてそこが
わかったらもっとおもしろいかもといつも思いながら。
旅客機を使ったパニックものかと思ったらけっこう
スパイものもからんだりして突拍子もない展開で
いまいち。


「七回死んだ男」
北村薫の「ターン」に似たような設定で
そこに事件をからませていて結構おもしろい。
ラストに軽いどんでん返しがあるけど、その理屈が
ちょっと適当というか想像でしかないので、
そのくだり必要か?と思ってしまう。


2011年6月


「プリンセス・トヨトミ」
ちょうど映画化されて公開中でおもしろそうやから
読んでみたものの、展開やミステリアスな部分の
謎解きはいいのに、肝心の対決場面があっさりしすぎの
感があってなんかものたりない。果たして映画はどうか。


「お宝を鑑識にまわせ!」
美術品の贋作にまつわる話2連発。
こっちは贋作をつくるシーンが出てくるわけでも
なく、捜査方法もこんなんないやろ〜というような
もんでまったくおもしろくなかった。


「万能鑑定士Qの事件簿IX」
今回がシリーズの中で一番おもしろかった。
モナリザにからむ贋作を鑑定するための
展開や登場人物の描き方がよくて
けっこうなペースで読み切った。

2011年5月


「シアター2」
「シアター」の続編。最初のに比べると演劇の
中身はずっと少なくなり、経営手法もクローズアップ
されるわけでもなく内容的にちょっとおもしろく
なくなってる。次で最後らしいので最後に期待。


「ミッドナイトイーグル」
核弾頭を搭載したステルス爆撃機がアルプスに
墜落し、それを日本と北朝鮮の兵士と記者、
報道カメラマンが追いかける。荒唐無稽やけど
おもしろい。ラストもありがちなハッピーエンドではなく
思ってた以上におもしろかった。


「カレンダーボーイ」
同じ大学で働いている2人が1日ごとに小学生時代と
現代を行き来して過去を変え現代を変えようとする。
単なるタイムスリップ物でもなく、ラストは「天国から来たチャンピオン」
のようになんともいえん切なさがよかった。
久しぶりのヒット


「万能鑑定士Qの事件簿VIII」
莉子の地元の渇水問題をめぐって旧友と奔走する。
謎を解くところがちょっとわかりにくいかな。
「千里眼」シリーズはもうないのかな〜


2011年4月



「シアター!」
「阪急電車」の作者、男性やと思ってたら女性でした。
演劇そのものではなくて運営していくことに焦点をあてて
その中に青春物も入れてなかなかおもしろい。
ちょっとお兄ちゃんが若いのに経営について詳しすぎるかな?



「ブレイクスルー・トライアル」
セキュリティを突破するための準備段階や
途中のエピソードとかはおもしろかったけど
実際に忍び込むときにいらんキャラクターが
入ってきた。純粋に突破に焦点をあてたら
もっとおもしろかったやろうに。



「ミッキーマウスの憂鬱」
「千里眼」シリーズや「万能鑑定士Q」シリーズと
違い青春物に近い。主人公が当初うっとうしいが
最終的にはすっきり読めた。


「もう誘拐なんてしない」
中身は推理物、青春物、コメディがつまってる。
思ってたよりトリックがしっかりしてておもしろかった。
事件の起きている場所が下関で実際の地名とかが
出てるようで地元の人が読んだらかなり楽しいのでは。

2011年3月



「査察機長」
元機長が作者ということもあってリアリティばっちり。
パイロットといえば華やかなイメージしかないけど、実際には
当然ながら過酷で大変なんや〜というのが伝わってきた。
ただ専門用語が多すぎて一般人にはさっぱりわからない。
わかる人はもっとおもしろいと感じるんやろう。



「死刑基準」
法廷物というよりはサスペンスかな。
公判シーンは多いものの、最終的には
タイトルの死刑基準とは話がずれていった。
ストーリーとしてはおもしろかったけど、
タイトルは違うほうがいいかも。




「イナイ×イナイ」
地下室に閉じ込められている兄を捜してほしいという
依頼を受けたふたりが事件を解決していく。
なんかややこしくてさっぱりすっきりしない。
シリーズらしいけど次へのひっぱり方もうまくない。

2011年2月


「万能鑑定士Qの事件簿Z」
金塊がクズ鉄に変わってしまうという
事件に巻き込まれる
さまざまな鑑定眼はおもしろいのに
肝心のところが「え〜」って感じ



「悪夢の観覧車」
観覧車に乗った人たちが閉じ込められ
犯人から身代金の要求が出される
映画で見た「悪夢のエレベーター」ほどではないけど
人間関係が絡みあっておもしろい



「御子神さん」
「ねこタクシー」に登場する
御子神さんのスピンオフ作品
御子神さんにからむ人の内容がイマイチ


2011年1月