昼休みの1冊





「水鏡推理X ニュークリアフュージョン」
今回は核融合に関してのストーリー。スパコンを利用して実現性をはかる部署に異動して、
そこでも不正を暴いていく。最近流行りのAIもそうやけど、コンピューターを
信用しすぎの風潮に警告してる。ちょっとくやしかったのは、
うまい具合に裏の裏をかかれて、まんまと作者の思うツボ(笑)



「総理の夫」
日本初の女性総理として活躍する、その夫(ファーストジェントルマン)の目線で話が進む。
総理は誰もが目を奪われる美人として描かれてるのに、なぜか想像してしまうのは、
ちょっとぽっちゃりした肝っ玉母さんみたいな人。芯が強くて、でも優しさも
溢れてる総理に、周りの人間だけでなく国民が惹かれていく。スピーチライターとして
久遠さんがちょい出するのもうれしい。



「東京ダンジョン」
経済評論家の弟子たちが、革命を起こすとして地下鉄に爆弾をしかける。もっと過激に
話が進むかと思ったら、ちょっと拍子抜けの展開。割の合わなさすぎの
犯行に思えるけど、若さゆえに理想を追うという読み方をすればいいかも。



「都立水商!」
マンガがあるのは知ってたけど、まさか原作があって、しかも作者が室積さんとは。
設定としてはやっぱりめちゃくちゃやけど、発想は面白いのと、何事もほぼ
順調に話が進むから読みやすい。マンガも読んだら面白いかも。


2016年12月



「デッドエンド」
殺人で刑務所に服役していた、IQ172の男が脱獄をした。脱獄の手口や
逃走途中の作戦が面白い。それよりも話を面白くしてくれるのが、
脱獄犯の娘。荒唐無稽と言ってしまえばそれまでやけど、こう言うストーリーは好き。



「神様の裏の顔」
みんなに尊敬されていた元学校教師が亡くなり、その通夜に集まった人たちが話をしたら、
実は故人はとんでもない殺人鬼だったのでは、という展開。「12人の優しい日本人」の
流れかと思いきや、まったく違う結果におどろき。久々に裏をかかれて面白かった。



「おしい刑事」
主人公は押井刑事。でも呼ばれてるのは、惜しい刑事。いつも良いところまでは
推理するのに、ツメが甘い。まあ、最終的にはそれがきっかけで犯人は捕まるから、
本人以外は昇進していくという哀れな奴(笑)



「下戸は勘定に入れません」
西澤保彦お得意のタイムスリップ&ミステリ物。
今回は、ある法則にのって酒を飲むと過去にタイムスリップする。
4つの話が繋がって、ラストは好きな終わり方。
タイムスリップした時の別の能力が、さらに話を面白くしてくれた。

2016年11月


「水鏡推理W アノマリー」
シリーズ第4弾。今回の相手は気象庁と民間の気象予報会社。
今までの中ではちょっと偽装の方法がイマイチ。
毎回上司と官僚が変わるので、マンネリにはならんけど、
これもそろそろネタが尽きてきたかな?



「悪夢の水族館」
久々の悪夢シリーズ。読みやすいのとページ数も少なかったので、
あっという間に読み終わった。しかし内容はちょっと
ひねり過ぎの感じ。ラストも主人公はどうなったん?て。
やっぱりシリーズの中では悪夢のエレベーターが一番面白い。



「とっぴんぱらりの風太郎」
期待していた万城目ワールド全開ではなかったけど、登場人物それぞれが
うまく描かれてて、気持ちのいい読み終わりやった。
途中で想像したラストとは違ったけど、忍者としての生き方にはふさわしいかも。
ラストがプリンセス・トヨトミにつながってるらしい。もういっぺん見直そ。

2016年10月



「仮面同窓会」
高校時代に行き過ぎた指導をした教師に、同窓会で集まった昔の
友達とちょっとした復讐をするつもりが、死体で発見された。
想定外にとんでもない終わり方で、嫌な気持ちで読み終わった。
久々にやってもうた感でいっぱい。



「神様の御用人6」
今回は3つの話で、特に最初の2つは穂乃香のお兄さんが絡んできて、
しかもなかなかのキャラクターで面白い。次回は須佐之男命が
出てくる雰囲気で、すでに待ち遠しいかも。それにしても相変わらず
神様の名前が難しすぎ(笑)


2016年9月



「万能鑑定士Qの最終巻 ムンクの叫び」
川文庫で始まったシリーズが、講談社文庫で終わるという不思議。
「探偵の鑑定」が最終かと思ってたら、やっぱりハッピーエンドが
待っていた。コピアの直接対決がもう少しあってくれると
面白かったんやけど、贅沢は言うまい。
こっちのシリーズはスッキリ終わったけど、千里眼シリーズは
どうなったんだか?



「極限トランク」
主人公が、車のトランクの中で目をさますところから始まる。
普通のサラリーマンが事件に巻き込まれたかのように
見えて、その実。途中で黒幕がわかるチャンスは
あったけど、あまりの展開に気が削がれて、ラストはちょっとやられた。



「「夢の超特急」、走る」
昔見たプロジェクトXの詳細が書かれたノンフィクション。テレビでは
やはり車両にスポットが当たりがちやったけど、
この本では戦前の弾丸列車構想や、用地買収、軌道など
周辺の話が大半で、それぞれに関わった人の苦労が
しっかり書かれてる。けっこう人的な運によって完成したところも
あって、奇跡に近いかも。

2016年8月



「埋蔵金発掘課長」
またもや室積光の作品。地元の財政危機を回避するために、お宝を発掘
しようとする話。笑いとちょっとのホラーとシリアスが混ざり合って、
今回も面白かった。今まで読んだのは、全部内容は違うけど、エッセンスは
一緒で裏切らない。



「吹部!」
うちの息子も吹部やったから、描かれてる事にいっぱいうなずいた。
自分たちが高校生の時のブラバンと違って、今時の吹部て
子供も親も体育会系なんよね。ありがちな青春モノやけど、直球で逆にいい!。



「ニッチを探して」
銀行の不正をただす行為をしたが故に、銀行や金融ブローカーから追われ、
ホームレスに身を落として逃げるサスペンス、かと思いきや、ほぼほぼ
ホームレスとしてどうやったら生きていけるかの指南本みたいな感じ。
う〜ん、なんか違う。

2016年7月



「水鏡推理V」
シリーズ第3弾。今回も1冊丸ごと一つの話で、ちょっと不要な部分もあったかな。
短編はあまり好きじゃないけど、このシリーズでは1作目の、色々暴いていくのが
面白かった。


「デパートへ行こう!」
久々の真保裕一。夜のデパートでいろんな人が絡み合う。が、ちょっと
絡めすぎた感ありで、ややこしくなった気がする。期待し過ぎはあかんね。



「ドスコイ警備保障」
途中で廃業した力士のために、元力士だけの警備会社を作って、
世間に認められるようになるサクセスストーリー。
前に読んだ「史上最強の内閣」と同じ作者なので面白いと思ったら、
やっぱり面白かった。ほぼ全てがうまい方向に行くので、
ありえへん話やけど、たまにはこういうのもいいでしょう。



「潜航せよ」
文庫化待ってた第4弾。前作の「迎撃せよ」で登場した主人公が、
また陰謀に巻き込まれる。ただ潜水艦と主人公は全く別軸で
動くので、そこがちょっと物足りない感じ。第3弾もあるようなので、
そっちに期待したい。


2016年6月



[ボクの妻と結婚してください。」
ガンで余命半年を宣告された放送作家が、自分が死んだ後に奥さんに幸せに過ごして
もらう為に、結婚してくれる男性を探す。死に直面して本来なら暗くなるところを、
前向きに生きていく姿勢が清々しい。内容的には重くなく、最後はどんでん返しも
あって面白い。仕事への向き合い方も、こうありたいと思わせる1冊。



「もし高校野球の女子マネジャーはドラッカ¥の「マネジメント」を読んだら
いわゆる「もしドラ」ですな。ハードカバーやと分厚い本やったのに、文庫になると
意外と薄いので買ってみた。マネジメントの導入としてはわかりやすく
書いてあるので、ふむふむと読めるけど、小説としては上手くいきすぎな感じ。
「マネジメント」だけを読んでも難しいそうなんで、これとセットで読んだら面白いのかも。



「空飛ぶ広報室」
文庫化待ってた第3弾、且つ久々の有川浩作品、且つ戦闘機絡みとなれば面白くない
訳がない。ドラマ化もされてて見てたけど、キャスティングが絶妙だったのが本を読んで
わかった。自衛隊と仕事とちょっとの恋愛をこれほど上手く物語にできるのは純粋にすごい!

2016年5月


「探偵の鑑定U」
これでQシリーズは終了という事で、最近のいろんなキャラクターが登場。
色としては、探偵の探偵の方が濃いかも。ラストも想像してたのと違って、
ちょっと寂しい。もっとハッピーエンドでよかったんじゃないかな〜。




「探偵の鑑定T」
ずっと読んでたQと、1巻で読むのを止めた探偵の探偵とのコラボ作品。最近は
出版社の垣根も低いのか、講談社の本やのに集英社の記者が出てる。
流れ的に出さへんわけにはいかんけど。まあこれくらいの度量は必要か?
内容としては2に続くで、そこで大団円になるみたい。さて、どうなるか。



「ラスト・ワルツ」
ジョーカー・ゲームシリーズ第4弾。そろそろネタが尽きてきたか、1作目ほどの
面白さがなくなってきた。D機関のスパイが、どこにかかわってるのかも
途中までわからんかったりするのは、いいのか悪いのか。。。



「パパは今日、運動会」
最近また会社での運動会が増えてきてるらしい。この話の中でも、普段交流のない
人と話ができたり、仕事で話をしたことがあっても、それ以外の姿を見ることで
人の見方が変わったりする。嫌われ者の人事課長が、最後にいい味をだしてる。

2016年4月



「水鏡推理U インパクトファクター」
シリーズ第2弾。今回は1つのストーリーだけに絞られた。STAP細胞を
モデルにしたような内容。びっくりしたのは、こういうシリーズ物やと、
脇役の登場人物は変わらんもんやけど、全く別の人になってた。
それでも巻き込んで味方にしてしまう面白さもあった。このシリーズは
この先も楽しみ。




「本にだって雄と雌があります」
結構分厚いのに、途中までが人間紹介みたいなんが続いて、くじけそうに
なるのを堪えてなんとか読了。本が勝手に生まれて、空を飛んで、
とかなりファンタジーな内容やのに笑ける展開。ラストはほぉ〜と
言わせてくれた。


2016年3月



「メガバンク最終決戦」
一つの銀行が、官僚やファンドらに右往左往させられる。特に後半は
怒涛の展開で、実際にこんな事はないやろうけど、物語としては十分に楽しめた。



「キングを探せ」
偶然会った4人が交換殺人をするという話。途中から訳がわからんようになった。
プロット的にはうまくできてるのかもしれんけど、読解力の無さで読み終わっても
イマイチすっきりせず。相関図とか書いたらわかるんやろか?



「スクランブル/荒鷲の血統」
前に読んだ「不死身のイーグル」の続編がやっと出た。と思ったら、
今度は話が遡って、アメリカ軍が「牙」と戦った時の話で終わった…。
まだ続くんか〜い!とはいえ、実際に起きたとしたら、ものの
数十分の出来事やろうに、1冊の本にして、しかもグイグイ
惹き付けられる内容なんがすごい。早く次出して〜。

2016年2月


「ライジング・ロード」
久々に高嶋哲夫を読んだけど、今までと違ってサスペンスではなくて、
一流企業をやめた女性と学生がソーラーカーレースに挑むと言うもの。
とはいえ、テクニカルなことも多く、且つ感動もする作品で面白かった。
ミッドナイト・イーグルといい人の描き方が好きな感じの作者です。



「教場」
警察学校を舞台にした話。章ごとに話が分かれていて繋がりもほぼないので、
期待していた内容と違ってちょっとがっかり。それにしても警察学校て
本当にこんなに厳しい状況なんだろうか?またしても帯に踊らされた1冊。


「神様の御用人5」
モフモフ第5弾。今回は聞いたことのある名前の神様が多数登場するも、
知らん事ばっかりで、へ〜のオンパレード。主人公も古事記とかで
勉強してるみたいやけど、いっぺん古事記を読んでみるのも
面白いかも。相変わらず黄金の行動が笑える。


「ジェームズ・ボンドは来ない」
松岡圭祐にジェームス・ボンドと言う組み合わせで買わない訳にはいかない。
が、小説ではなくノンフィクション。瀬戸内海の島が、007のロケ地として
誘致活動をするが、波乱の連続で、まさに事実は小説より奇なり。
面白かった〜。

2016年1月