

「三日月旅館」
元々京都に住んでいた女性主人公が、東京の有名ホテルのマネージャーになり、
親の法事で帰ってきた時に実家の処分をどうするかと言う話になり、民泊として
使うことに。色々準備をするが、開業してない状態で終わりに近づき、どうなるの?と
思い読み進めるとなんと1巻で終わらなかった。実家の場所が出雲路橋近くという設定で、
実際にある店が結構出てきて、しかもある料亭なんか昔の評判までそのまま書かれてる。
どんな宿になるのか続きが楽しみ。

「水鏡推理[ マイクロプラスチック」
ちょっと前に話題になったマイクロプラスチックによる健康被害と思われる
症状が世間を惑わし、異常な過敏行動や怪しげな対処療法が蔓延する。
今回も水鏡の所属する文科省と、前回行動を共にした厚労省の佐久間が解決に
奔走する。途中専門的な話が多くあって、本当の理解度としては低いやろうけど、
実際こんなふうにして風評が広がっていくのかも、と思えた。しかしまだこの
シリーズを続けるとは思わなかった。
2026年5月

「レジまでの推理」
本屋が舞台のミステリ。ポップ書きは天下一品の店長と、本来店長がする
仕事を切り盛りするバイトが、本屋で起きるちょっとした謎を解く。ラストの
話はちょっと悲しかったけど、それでも本屋の未来を思い描かせてくれる。
中に出てきたセリフで「基本本屋に行く人は欲しい本があってそれを買いにくる」と。
本屋に行って読みたい本を見つけるのは少数派と言われて、びっくりしたと共に
そりゃそうかと納得もした。本屋がなくなると困る人は一定数いると思いたい。

「君のクイズ」
ボタンを押して正解を答えて優勝した。SNSでは神回答とする人、ヤラセを疑う
人であふれる。真っ当なクイズプレーヤーはありえない押しにヤラセがあったと
考える中、主人公は真実を知りたくて対戦相手の事を調べ始める。結果としては
理解はできるものの、主人公同様にそれはクイズをしてるのか?と言う思いになった。
自分もクイズが好きで、中に出てくる問題や読ませ押しといった用語もわかったので
面白かったし、こんなミステリをよく思いついたと感心もした。

「お梅は魔法少女ごと呪いたい」
シリーズ第3弾。今回は自称幸福を運ぶ人形イライザが登場。昭和のテレビ漫画の
人形でワープの能力を持つ。ただお梅と逆で、幸福にする人形のはずが、持ち帰った人を
不幸にする。それでもお梅がいると幸せになってしまうほどw。また今回もそれぞれの
登場人物が気がつかないところで繋がっているのも面白い。第4弾はあるか?

「タングル」
量子コンピューターの開発に日本は人材をシンガポールは費用と土地を出す。
開発が進む中、1人の研究員が収賄の容疑で逮捕される。いろんな登場人物が出てきて、
それが絡みながら、なかなかのテンポで話が進んでいく。よく言えばテンポがいい、
すごく悪く言えば中身が薄い。自分としてはもうちょっと深掘りしてほしいところが
いくつかあった。実際の研究者にリサーチして、物語の中の出来事も実際にあった
ことも書かれてるみたいで、その点を知って読んでたらもっと面白かったかも。
2026年4月

「一日署長」
警察学校を主席で卒業した主人公が配属されたのは、地下にある史料編纂室。
前任者が意味深な言葉を残して去る。データ入力をしてると古びたパソコンの
モニターが光り出して、未解決事件の現場にタイムスリップする。この本が
普通のタイムスリップものと違うのは、その事件の所轄の署長に乗り移る点。
しかも乗り移っていられるのは丸1日で、その中でデータ入力した内容を元に
事件を解決に導いていく。タイムスリップと人の入れ替えが一緒になった話は
初めてかも。なかなか面白かったし、シリーズものに出来そうなんでやってほしい。

「原潜侵入」
途轍もなく人脈があり格闘技も強く金も持ってるであろうすごい主人公が、
警察からの依頼で大学の研究所から強奪されたモノを追いかける。原潜侵入という
タイトルに惹かれて買ったら、侵入する気配がなく終わった。続きモノならそう
書いて欲しかった。あまりな主人公と展開が早過ぎで思ってたのとだいぶん違った。
続きを買うかどうするか。

「ネコの手を借ります。」
人間関係がうまくできず、10年間引きこもっていた主人公が、側溝で泣いていた
猫を助けた事で世界が広がっていく。猫でさえ生きようとする姿を見て、
猫のために買い物に出かけ、体を鍛えて人付き合いもするようになる。それを
ブログに上げることで、自分でできることが増えていき。。。 実際に引きこもっている
人からすると、そんなうまくいかないと感じるかもしれないが、小さい事でも
喜びを感じて前に進み原動力にする姿は応援せずにはいられず、いい気持ちで読み終えた。
2026年3月

「詐欺の家」
ハンバーガー30個と言う不可解な配達をした主人公が、囚われの身になり
詐欺集団の一員にされてしまう。1億円を稼がないと部屋から出られない状態で、
オレオレ詐欺からキャッシュカード詐欺、最後はM資金詐欺まで発展していく。
M資金のはちょっと無理がある気もしたけど、実際の詐欺もこんな感じで行われて
るんじゃないだろうかと言うほどの描写で面白かった。途中若干ややこしかったけど、
色々繋がってて何回かページを戻りなんとか読了。

「刑事ヤギノメ」
刑事課1係最古参の女性が主人公。本人も異動希望は出しているものの、
歴代の上司がそれをOKしない。それというのもヤギノメと異名を持つ主人公が、
人の気づかない小さな点に気づいて未解決事件が0なのが理由。いくつかの
事件が描かれてるけど、気づいた理由が描かれてなかったり、結構な偶然の
産物だったりで、裏書に書かれてるほど期待通りではなかった。

「なんとかしなくちゃ」
ちょっとしたモヤモヤ、キモチワルイ事をなんとかしたい主人公の結子。ちょっと面白い
家庭環境もあって、なかなか独特なモノの見方をする。読み出した最初は「成瀬は天下を
取りに行く」の成瀬に似た感じやった。ただもっといろんな事を解決するのかなと思いきや、
あんまりそうでもなくて、特に大学生になってからはほぼサークルの話でちょっと残念。
あと視点が主人公と作者でコロコロ変わるので、これも最初戸惑った。続編があるはず
なんやけど、さてどうするか。
2026年2月

「文学少女には向かない仕事」
文学部を卒業した文学少女が就職したのは漫画が1番売り上げをあげている出版社。
漫画は読んだ事も無いと言ったのに、なぜか配属されたのは青年漫画の編集部。逆に同期で
小説を読んだことのない奴が文芸部に配属されて、しかも主人公の好きな作家の担当に。
先輩社員は男ばかりでパワハラ、セクハラまがいは当たり前の環境に、初めて担当した
漫画家は大御所で、いきなり怒らせてしまう。 新人としては現実にはあり得ない言動をするが、
まあそこは小説。先輩の色々な話を聞くにつれて仕事にのめり込んでいく。好きな部類の本でした。

「レオナルドの沈黙」
ある集会に呼ばれた人間が、突然今遠隔殺人をしたと言い、実際にその通りに死んでいた。
それを現場の状況を聞いて主人公が推理をしていく。ミステリにおける犯人は登場人物の
中にいる、超常現象は起きない、と言ったものを守ってはいるものの、ミスリードの方法が
ちょっとズルいかな。もちろんちゃんと読めばわかったはずではあるものの、偶然による
ところが多くて、めちゃ納得できた!とは言えなかった。
2026年1月